1977年製Martin M38 のトップ他交換作業です。

本機は、やや過酷な環境（高温多湿、寒冷結露など）に長年吊るされていた事もあり、割れはありませんが、トップ響板がブリッジ下は凸、そ の他は凹んで「べこべこ」の状態になっていました。前にネックリセットを行なっており、弦高は正常に保たれ使用は可能でしたが、あまりに 痛々しいので、この先も「使える楽器」として再生することにしました。repairerではなくremakeになるかと思います。楽器の 心臓部となるトップ（音響板）を作り替えますので、ヴィンテージとしての価値はほぼなくなることもあり、そっくりそのまま再生するのでは なく、細部をカスタマイズしていく予定です。


すでに解体済みです。


解体前のM38

「本製品は、日本の演奏家の方々のために特別に作製したものであります」と記されています。

よくあるブリッジ下の凸変形

その他は全体に凹んでべこべこの状態

内側から濡れ雑巾で加湿すると一時的には回復しますが、また戻ります。

ラッカークラックも深く、ある意味無塗装に近い状態とも言えます。